上部消化管(食道、胃、十二指腸)内視鏡検査について

上部消化管内視鏡検査は、約10mm(鼻からの細径内視鏡の場合は約5mm)のスコープを口または鼻から挿入して、食道、胃、十二指腸を観察します。画像をモニタで観察しながら、同時に撮影します。検査の間(約5分前後)は、喉の違和感やお腹が張った感じが少なからずあります。

病気をより詳しくみるために、拡大したり、色素を散布したり、特殊な光を用いて詳しく観察することもあります。また粘膜の一部を採取し(生検)、病理検査をする場合もあります。

結果は、当日お話しできますが、病理組織検査を行った場合などは、1週間程度の時間がかかります。

検査の手順

食事は摂らずに、来院していただきます。検査前に、内視鏡検査の経験の有無、また、受けたことがある場合はその時の様子、現在かかっている病気、飲んでいる薬、薬剤アレルギーの有無等を確認します。

お腹を抑えるもの(ベルトやコルセット、腹巻など)を緩めて楽な状態になっていただきます。総入れ歯やグラグラした部分入れ歯は外していただきます。口紅はふき取っていただくこともあります。

消化管内ガス駆除剤を飲んでいただきます。

のどに麻酔薬をスプレーし、飲み込んでいただきます。(経鼻内視鏡の際には、鼻の中のむくみを取るような処置もします)

肩や首の力を抜いて、リラックスした姿勢で、少し足を曲げた形で、横を向いて検査台に寝ていただきます。目は閉じてもいいですが、強く閉じないようにしてください。

内視鏡を口または鼻から挿入します。自身で飲み込んだりする必要はありません。医師、スタッフの指示に従い、リラックスして検査を受けてください。経鼻内視鏡の場合は、会話も可能です。検査中、溜まってくる唾液を飲み込まないでください。
(ご希望があれば鎮静剤を先に注射することもあります。)

検査後の注意事項

食事

検査後、1時間くらいは麻酔が効いていますので、1時間くらいしたら、むせないことを確認して飲食をしてください。
生検した方は、検査後2時間くらいして「おかゆ」や「うどん」のような消化のよい食事をしてください。翌日からは、いつも通りで構いません。

自動車の運転

鎮静剤の静脈注射をした方は、当日は運転は控えてください。

生検した場合

まれに生検したところから出血することがあります。検査当日は激しい運動をせず、安静にしてください。飲酒や熱いお風呂は、出血の原因となりえますので、検査当日はお酒を控えて、入浴はシャワー浴程度にしてください。

検査費用について

初診で来院された方が上部消化管内視鏡だけを受けられますと、1割負担の場合、1500円ほどかかかります。この他、病理検査や拡大観察など必要な場合は、追加費用がかかります。